2014年6月29日日曜日

トロバカ

参りました。
イスラエル・ガルバンがアクラム・カーンと組んだ「トロバカ」。
6月2日、フランスはグルノーブルで初演した作品のスペイン初演。
6月27日マドリード、カナル劇場。
 
アクラムはバングラデシュ系英国人。子供の頃から北インドの伝統舞踊カタックを学び、後、バレエやコンテンポラリーも学び、独自のスタイルを作り出した人。
シルヴィ・ギエムとの共演等で来日もしている。

二人でかけあいのように踊ったり
同じ振りを踊ったり
ソロで踊ったり。

音楽は女性と男性のボーカルとドラムス、そしてボボーテのパルマ。
ボーカルのダビはカウンターテナーで高音で歌い
クリスティーヌは低音
その意外性。
ドラムスは本来のタブラ奏者の代役だそうだが
口タブラもしっかりつとめる。
曲はグレゴリオ聖歌風?のものからセビジャーナス・コラレーラスや
カーニャのラメント(あああああ〜っていうあれです)
カフェ・デ・チニータス、ソロンゴなどさまざま。

フラメンコのコンパスで踊っているのはセビジャーナスだけだけど
それも皆が知っているセビジャーナスではなく
つまりフラメンコではないのだけど
フラメンコを踊るのでも、
フラメンコで踊るのでもなく、
フラメンコが踊っている、という感じ。

トロバカというタイトルは
獲物の真似をして踊ったという、
踊りのはじまり?に由来するという。
アルタミラの牛の絵だ。

フラメンコやカタックやコンテンポラリー。
ジャンルの名前はどうでもいい。
踊り、なのだ。
二人は踊る。
音の中を踊る。
音を踊る。踊る音が生まれる。

二人の違いが面白い。
違うようで同じで、同じなようで違う。 
 
アクラムは曲線、イスラエルは直線。
イスラエルは固体。アクラムは液体。
   
 ダンスを愛する全ての人にみてもらいたい。
そんな作品。

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