2013年3月8日金曜日

ヘレス・フェスティバル2013ファルキート

Foto:Javier Fergo

ファルキートはカリメ・アマジャと
「アボレンゴ」
プログラムによると祖先のことで
偉大な祖父ファルーコをもつ彼と
大叔母カルメン・アマジャをもつ彼女。
フラメンコの歴史に残る偉大な踊り手たちの遺産を受け継いだ二人による舞台だ。
ビデオはこちら

エンカルナ・アニージョが揺り椅子に座って歌うナナ
上手下手にわかれて登場した二人で踊るシギリージャ。
ファルキートは舞台一杯をつかって踊るけど
このパレハでもそう。
二人が遠すぎてどっちかしか観られないときがあったのは残念。
で、どうしても目はファルキートの方に。

Javier Fergo
最初にゆっくりゆっくりと手をおろしていく、
その姿だけでオレ!
品格がある。

カリメは新宿「エル・フラメンコ」にでていたのを覚えてる人も多いだろうが
決して下手にでることなく対等にきちんと踊っている。
さすがの度胸と押し出し。
怒濤のサパテアードの応酬にエンカルナの熱唱が絡む。
見事なオープニングだ。

Foto:Javier Fergo

カディスの至宝ペルラのブレリアをファルキートが踊れば
カリメは大叔母のブレリアを
大叔母のきていたような衣装で。
Javier Fergo
小さな顔とその表情に大叔母の面影。
がずっと女性らしい体つきだ。
細かいサパテアードを嵐のように繰り出す。


舞台狭しとかけめぐる
ファルキートのアレグリアスは大好きなのだが
今日はなぜか暗めの照明で夜のアレグリアス、という感じなのがちょっと残念。
ベルナルド・パリージャのバイオリンが
ホアキン・コルテスの時代をおもいおこさせる。
Javier Fergo

ピアノからカンテのサンブラに
再びカリメ。
これもまたカルメン・アマジャ風の衣装で
カルメン風の振付け。
これらカルメン風の振付けはカルメンの振付けにヒントをえたカナーレスのものという。
なるほど。
今回は祖先の遺産というのがいわばテーマだから仕方ないけど
彼女自身の、カルメン風ではない踊りもみてみたい。
Javier Fergo


ギターソロのタランタのあとは
下手のテーブルの上でのファルキートのサパテアード。
カリメ・アマジャのソレア・ポル・ブレリア。
これはかなり彼女の個性がでていたようにも思う。
そしてファルキートのソレア。

祖父から受け継ぐソレア。
カンテを身体にしみこませるように浴びてマルカール
落としどころのかっこよさ。
やっぱファルキートだ!

作品としては踊っているときの顔がみえない照明など
文句もないではないが
フラメンコをしっかりみせる構成で
最後のブレリアまで
フラメンコを十二分に堪能させてくれたのでありました。


Javier Fergo











0 件のコメント:

コメントを投稿