2011年3月14日月曜日

ヘレス・フェスティバル15.5 ハビエル・ラトーレ振り付け工房

ハビエル・ラトーレの振り付け工房の後期

助手らによるソロにつづき
ハビエル・ラトーレはエンリケ・モレンテの
「アウロラ・デ・ヌエバ・ジョルク」を踊る。
オメガ公演の頃を思い出す
あれから10年 
エンリケへのオマージュか


いよいよ生徒たちによるソレア

ふだん群舞で踊られる事の少ない曲だ
前回のグアヒーラの華やかさとはまったく別の
シリアスな曲で生徒たちの衣装もほとんどが黒だ
レベルの違う踊り手たちをどう活用して
それぞれに見せ場をつくりつつ全体として
質の高いパフォーマンスとして仕上げるか。
それがハビエルの腕のみせどころなら
短期間で振りを学ぶだけでなく
相手のある踊りや全体のバランス、並びなどを考えながら踊る
ということを学びその結果を実際に舞台の上でみせるというのが
生徒たちの実力のみせどころ。

今回も多国籍軍。
レベルもさまざまな踊り手たちがみごとにいったいとなって
ソレアの群舞を完成させた。

この振り付け工房の公演は観ているこちらにもいろんなことを勉強させてくれる。
プロも参加しているとはいえ
ふだんから練習公演を共にしアンサンブルができているわけではない
また群舞になれている人も少ないだろう
メンバーとの空間のとりかた
一人で踊るのではなく相手がいて踊ることの違い。

また振り付けの順番を覚えるだけでなく
ハビエルらしいデテールをちゃんと表現できているか
振り付けのセンティードまでちゃんと表現できているか
顔の位置やちょっとした動きに
それぞれがハビエルのクラスで何を学んだかがでてくる。

自分のスタイルに引き寄せてしまう上級者もいれば
テクニックには上達の余地があるものの
ハビエルの振りの特徴を上級者よりもかえってきちんとこなしている人もいる
なんてきっと本人たちは必死でそんなこと考えてもいないかもしれないが。
観ているだけだからこそ見えてくるものもある。

終演後マイクをとったハビエルは
この公演を日本に捧げ
「ここには8人の日本人がいます
昨日は皆電話にかじりつきたいへんでした。
皆たいへんな中よくやりました」
と。

再び拍手。
ハビエルに
そして生徒たちに。
日本に。

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